台湾の【台風休み】徹底解説。入社時に確認する２つの事

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2021年9月11日・12日の二日にかけて非常に大きな台風14号（チャンス―/璨樹）が台湾に上陸しました。

大きく進路を変えて日本に突入したことでネット上でも少し話題になりました。

台湾では台風が来ると政府から仕事と学校休み！という発表がされます。

通称【颱風假】（タイフォンジャー）と呼ばれています。

筆者は台湾に進出している日系のラーメン店で勤務しているのですが、うちの会社では台風が来ても通常出勤だったので、疑問に思い徹底的に調べました。

勞保局（台湾の労働管理局）などに確認して得た情報を基に、今回の記事ではこの【颱風假】（タイフォンジャー）と呼ばれる台風休みがどんな制度なのかを徹底解説致します。

台湾は台風が来ると仕事も学校も休みになる？

筆者は日本に来る前から台湾の友人から「台湾だと台風が来ると仕事も学校も休みになるよ」と聞いていて、従業員の危険回避のためにそんな制度があるなんて、台湾はなんていい国なんだ！と思っていました。

実際は台風休みと言うのは通称名であって、【災防假】（ザイファンジャー/災害防止休暇)と言うのが正式名称のようです。（以下、台風休みで統一表記）

ただ適応されるのは基本的に政府関係機関や私立学校だけのようで、特に一般民間企業に対して強制力のある法律ではないのが現状のようです。

一般民間企業には【台風休み】制度の規定は法律的に強制力のないものではありませんが

勞保局のスタッフさんによると1990年代に法改正があり、2000年頃から【台風休み】制度を採用する一般民間企業も増えているようです。

そこで入社時に確認しておきたい【台風休み】についての規定があります。

最低限この２つは確認しておくべき事項です。

なぜならば、大抵の企業が設けているであろう規定で就職先を選ぶ基準の１つにできるからです。

理由は間接的に法律が関係しているようです。

【台風休み】制度が法的に強制力があるのは政府関係機関や私立学校のみと書きましたが、民間企業には天然災害發生事業單位勞工出勤管理及工資給付要點という制度の中で自然災害時の決まり事が定められています。

引用：天然災害發生事業單位勞工出勤管理及工資給付要點

六、天然災害發生時（後），有下列情形之一者，雇主不得視為曠工、遲
到或強迫勞工以事假或其他假別處理，且不得強迫勞工補行工作、
扣發全勤獎金、解僱或為其他不利之處分　

日本語に訳した物がこちらです↓

天災発生時に指定する状況に該当する場合、次の状況の者に対して雇用主は労働放棄、遅刻と見なしてはならない、或いは強制的に私的休暇又はその他の休暇項目で処理してはならない、且つ強制的に代替日出勤、皆勤手当の取消、解雇、或いはその他の不利な処分を行ってはならない。

上記の「次の状況の者に対して」に当てはまるのが下記の３つです。

自然災害時に出勤できない従業員に不利益なことが起きないように、しっかりと規定があります。

従業員がみんな休んでしまうと企業は業務を停止するしかないので、百貨店・スーパーなどのサービス業は大打撃です。

政府が自然災害時の出勤に関しては、政府機関関係者と同じく当日の給料を２倍にするか代休を与えるように推奨していることもあり、出勤者に２倍の給料または代休を支給することで従業員を確保している一般民間企業が多く存在します。

注意ポイント

欠勤扱いにしてはならない。という規定がありますが、休んだことを理由にその日の給料を支給しないのは、違法ではないので給料が１日分減っても文句は言えません。

台湾は小さい国なので台風が来ると台湾全土に影響が出ることが多いので、ニュースでも大きく報じられます。

なのでニュースでもテロップで必ず表示されますが、ネットでも簡単に調べられます。

下記２サイトが表示的にも見やすくおすすめです。

行政院人事行政總處

こちらは通常時の警報が出ていない表示です。

もし休み発表が出ると赤字で表示されますが、よく出る表記例をご紹介します。